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『或る女の手記』
ふりがな文庫
『
或る女の手記
(
あるおんなのしゅき
)
』
私はそのお寺が好きだった。 重々しい御門の中は、すぐに広い庭になっていて、植込の木立に日の光りを遮られてるせいか、地面は一面に苔生していた。その庭の中に、楓の木が二列に立ち並んで、御門から真直に広い道を拵えていた。道の真中は石畳になっていて …
著者
豊島与志雄
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「婦人倶楽部」1920(大正9)年12月
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約37分(500文字/分)
朗読目安時間
約1時間2分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
時
(
タイム
)
象
(
すがた
)
寂然
(
ひっそり
)
寒気
(
さむけ
)
気配
(
けはい
)