“湿潤”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しめり41.7%
うるほひ16.7%
しつじゅん16.7%
しつじゆん16.7%
うるおい8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鳥は園の周囲まはりに鳴き、園丁の鍬に掘りかへさるる赤土のやはらかなるあるかなきかの湿潤しめりのなかのわかき新芽のにほひよ、冷めたけれども力あり。
春の暗示 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
その寂しい湿潤うるほひが私のこころの小さい古宝玉の緑であり、一絃琴の瀟洒な啜り泣である。
桐の花とカステラ (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「よいとも」と、如海もまた、この女の湿潤しつじゅんな肌の奥行きが忘れえず。「——寺に一人、気のきいた寺男がいる。それにたんまり握らせて、頭陀ずだの役をやらせよう。だが、きっとだね」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
暑い湿潤しつじゆんな風土に適し、土壌は粘質ねんしつで、排水がよければ何処でもよい。だが、風当りの強い、石礫地せきれきちや、砂質の石灰岩質の土壌には適さない。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)