“霊廟”のいろいろな読み方と例文
旧字:靈廟
読み方割合
れいびょう72.2%
みたまや11.1%
おたまや5.6%
みたま5.6%
れいべう5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
皇室と徳川霊廟れいびょうとを結びつけるはずの使者が、公武合体の役には立たないで、あべこべにそれをぶちこわして歩くのもあの一行だった。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
霊廟みたまやの前なる三二灯籠堂とうろうだう簀子すのこのぼりて、雨具あまぐうち敷き座をまうけて、しづか念仏ねぶつしつつも、夜のけゆくをわびてぞある。
幾匹と知れぬからすの群ればかり、霊廟おたまやの方から山王台さんおうだいまで、さしもに広い上野の森中もりじゅうせましと騒ぎ立てている。
曇天 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
また、一座の霊廟みたまが、断金亭のうしろ、小高き所に築かれて、ちょう天王の位牌いはいがまつられ、その御殿ごてんのみぎひだりから周囲の八地域にわたって、宋江以下、諸将の住むいらかがいっぱいに建て並べられた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
シルレルの遺骸ゐがいは彼の歿年、——千八百五年以来、ちやんとワイマアルの大公爵家の霊廟れいべうの中に収められてゐた。
続澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)