“簀子”の読み方と例文
読み方割合
すのこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
問答が朝子の手を洗っている小さい簀子すのこの処まで聞え、遂に大平が靴を脱ぎ、入って来た。タオルで手を拭き拭き、朝子は縁側に立って
一本の花 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
呼び出された女童めのわらわは、雨の降り込む簀子すのこの板敷にしょんぼり立っている男の姿をやみかしながら、さも驚いたらしく云った。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
南の簀子すのこへ出て、すこし爪さき立ち気味にしてみると、築地ついじごしに岡本ノ宮のあたりが、まるで手にとるやうに見渡される。
春泥:『白鳳』第一部 (新字旧仮名) / 神西清(著)