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鍵盤
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キイ
ふりがな文庫
“
鍵盤
(
キイ
)” の例文
旅行をする折にも手が
硬
(
こは
)
ばると
可
(
い
)
けないからといつて、ピアノを汽車のなかに担ぎ込んで、
閑
(
ひま
)
さへあれば
鍵盤
(
キイ
)
を打つてゐる人である。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
彼はいらだった。そして二人は無作法な言葉を言い合った。彼女は
鍵盤
(
キイ
)
に眼を伏せながら、クリストフの様子を
窺
(
うかが
)
い、その憤りを面白がった。
ジャン・クリストフ:04 第二巻 朝
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
「それが、
鍵盤
(
キイ
)
の中央から見ますと、ちょうどその真上でございましたわ」と伸子は
躊
(
ため
)
らわずに、自制のある調子で答えた。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
ショパンの、
腸
(
はらわた
)
を
断
(
た
)
つような、悲痛なメロデーに充ちた葬送行進曲が、ピアノの
鍵盤
(
キイ
)
の上から、静かに響いて来た。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
彼の心に、
鍵盤
(
キイ
)
の上を
梭
(
をさ
)
のやうに馳けめぐつてゐる白い手が、一番に浮かんだ。それに続いて葬場でヴェールを取り去つた刹那の白い輝かしい顔が浮んだ。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
▼ もっと見る
それが
鍵盤
(
キイ
)
と
蹈板
(
ペダル
)
とによって……その昔カルヴィンが好んで耳を傾け、またネーデルランドの運河の水に乗ると、風車が独りでに動くとか伝えられる
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
彼の心に、
鍵盤
(
キイ
)
の上を
梭
(
おさ
)
のように馳けめぐっている白い手が、一番に浮かんだ。それに続いて葬場でヴェールを取り去った
刹那
(
せつな
)
の白い輝かしい顔が浮んだ。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
音楽をよく聞くために
鍵盤
(
キイ
)
の方へかがみ込んで、自分の頬をほとんど彼の
頬
(
ほお
)
にくっつけるほどにした。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
それでしたら、
鍵盤
(
キイ
)
のある
刳
(
く
)
り込みの天井には、冬眠している
蝙蝠
(
こうもり
)
がぶら下っておりました。また、大きな白い蛾が、まだ一、二匹生き残っていたのも知っておりますわ。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
その
艶
(
つや
)
やかな黄色い
鍵盤
(
キイ
)
の上で、子供は音響の王国を発見した。それは祖父の手になったもので、祖父は孫のために数か月かかってそれを修理したのだった。それは
聖
(
きよ
)
い品であった。
ジャン・クリストフ:04 第二巻 朝
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
“鍵盤”の意味
《名詞》
鍵 盤(けんばん)
鍵盤楽器を演奏する際に操作するスイッチのような部分。白鍵と黒鍵が12音階に従って並べられたもの。英語そのままにキーボードとも言う。
タイプライターやコンピューターの操作部分。
(出典:Wiktionary)
鍵
常用漢字
中学
部首:⾦
17画
盤
常用漢字
中学
部首:⽫
15画
“鍵”で始まる語句
鍵
鍵穴
鍵屋
鍵形
鍵束
鍵孔
鍵裂
鍵鼻
鍵惣
鍵番