“鍵形”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かぎがた57.1%
かぎなり42.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その右手の頑丈がんじょうな踏み心地ごこちのいい階子段はしごだんをのぼりつめると、他の部屋へやから廊下で切り放されて、十六畳と八畳と六畳との部屋が鍵形かぎがたに続いていた。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
四畳半ぐらいのオンドル附きの部屋が四ッきりの、二間ずつ鍵形かぎがたつらなった低い藁葺わらぶきの家で、建物は至極しごくみすぼらしかったが、屋敷内はかなり広かった。
左手ゆんでひじ鍵形かぎなりに曲げて、と目よりも高く差上さしあげた、たなそこに、細長い、青い、小さなびんあり、捧げて、俯向うつむいて、ひたい押当おしあ
処方秘箋 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
西洋式の庭は海に面して広く、一面に青芝が生へ、鍵形かぎなりになつた石の胸壁の正面には石段があり、桟橋があり、下には一艘の短艇ボートが波にゆられてゐた。
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)