“かぎがた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鍵形42.1%
鉤形36.8%
鈎形10.5%
鈎型5.3%
鉤型5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四畳半ぐらいのオンドル附きの部屋が四ッきりの、二間ずつ鍵形かぎがたつらなった低い藁葺わらぶきの家で、建物は至極しごくみすぼらしかったが、屋敷内はかなり広かった。
顔は黒ずんだ嗅煙草色で、鼻は鉤形かぎがたに曲っていて長く、眼は豌豆えんどうのようで、口は大きく、歯並は立派、それを見せびらかしたいらしく口を耳まで開けてにたにた笑っている。
鐘塔の悪魔 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
娘の体は再び花の中にうずもれたが、やや有ってあらわれた少年のせなには、すさまじい鈎形かぎがたに曲ったくちばしが触れた。大鷲は虚を伺って、とこうのすきなく蒼空から襲いきたったのであった。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
深く刺さった鈎型かぎがたくちばしを一気に引き離すと、黒血のしたたる手首を無我夢中にふりまわしたが、そのはずみに籠の底が脱けてバッタリ落ちたので、赤い鳥は得たりとばかり外へ飛び出して
いなか、の、じけん (新字新仮名) / 夢野久作(著)
監守が鉤型かぎがたに折れた向うの病棟へ廻るのを待つためだった。
鍵から抜け出した女 (新字新仮名) / 海野十三(著)