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鍵形
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かぎがた
ふりがな文庫
“
鍵形
(
かぎがた
)” の例文
その右手の
頑丈
(
がんじょう
)
な踏み
心地
(
ごこち
)
のいい
階子段
(
はしごだん
)
をのぼりつめると、他の
部屋
(
へや
)
から廊下で切り放されて、十六畳と八畳と六畳との部屋が
鍵形
(
かぎがた
)
に続いていた。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
四畳半ぐらいのオンドル附きの部屋が四ッきりの、二間ずつ
鍵形
(
かぎがた
)
に
列
(
つら
)
なった低い
藁葺
(
わらぶき
)
の家で、建物は
至極
(
しごく
)
みすぼらしかったが、屋敷内はかなり広かった。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
時化
(
しけ
)
つづき西風強く、夜は絶えて
漁火
(
いざり
)
すら見ね、をりをりに雨さへ走り、稲妻の
青
(
さを
)
の
映
(
うつ
)
りに、
鍵形
(
かぎがた
)
の火の枝の
棘
(
はり
)
ひりひりと
鋭
(
と
)
き光なす。其ただちとどろく
巻波
(
まきなみ
)
。
観想の時:――長歌体詩篇二十一――
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
旅客用の部屋は
母屋
(
おもや
)
と
鍵形
(
かぎがた
)
になつた
離室
(
はなれ
)
の方で、二階二間、階下二間、すべて六疊づつの部屋なのです。
樹木とその葉:33 海辺八月
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
畳は六帖と八帖が
鍵形
(
かぎがた
)
につながって敷かれ、上り
端
(
はな
)
の板敷との間に大きな炉が切ってある。
雨あがる
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
表口
(
おもてぐち
)
の内側にゐた菊地鉄平は、美吉屋の女房小供や奉公人の
立
(
た
)
ち
退
(
の
)
いた
跡
(
あと
)
で
暫
(
しばら
)
く待つてゐたが、
板塀
(
いたべい
)
の戸口で手間の取れる様子を見て、
鍵形
(
かぎがた
)
になつてゐる表の庭を、縁側の
角
(
すみ
)
に附いて廻つて
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
それは空中を
鍵形
(
かぎがた
)
に区切り、
刃
(
やいば
)
型に刺し、その区切りの中間から
見透
(
みとお
)
す空の色を一種の
魔性
(
ましょう
)
に見せながら、その性全体に
於
(
おい
)
ては
茫漠
(
ぼうばく
)
とした虚無を示して十年の
変遷
(
へんせん
)
のうちに
根気
(
こんき
)
よく立っている。
かの女の朝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
事務長は
朋輩
(
ほうばい
)
にでも打ち明けるように、大きな食指を
鍵形
(
かぎがた
)
にまげて、たぐるような格好をして見せた。葉子がちょっと判じかねた顔つきをしていると
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
鍵
常用漢字
中学
部首:⾦
17画
形
常用漢字
小2
部首:⼺
7画
“鍵”で始まる語句
鍵
鍵盤
鍵穴
鍵屋
鍵束
鍵孔
鍵裂
鍵鼻
鍵惣
鍵番