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鉤形
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かぎがた
ふりがな文庫
“
鉤形
(
かぎがた
)” の例文
鉤形
(
かぎがた
)
の
硬嘴
(
こうし
)
、
爛々
(
らんらん
)
たるその両眼、
微塵
(
みじん
)
ゆるがぬ
脚爪
(
あしつめ
)
の、しっかと
岩角
(
がんかく
)
にめりこませて、そしてまた、かいつくろわぬ尾の羽根のかすかな伸び毛のそよぎである。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
顔は黒ずんだ嗅煙草色
3
で、鼻は
鉤形
(
かぎがた
)
に曲っていて長く、眼は
豌豆
(
えんどう
)
のようで、口は大きく、歯並は立派、それを見せびらかしたいらしく口を耳まで開けてにたにた笑っている。
鐘塔の悪魔
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
顔をのぞいて、武蔵は、鎌の
刃
(
は
)
を、爪でひき出した。青じろい刃と
柄
(
え
)
が、
鉤形
(
かぎがた
)
になった。
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
庭はかなり広く、
鉤形
(
かぎがた
)
になっていて、客殿の前には泉池があった。白い
土塀
(
どべい
)
をまわした、どちら側も塔頭だろう、左のほうから(法事でもあるとみえ)鉢鐘と読経の声が聞えて来た。
樅ノ木は残った:01 第一部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
屍体は
寝衣
(
ねまき
)
の上に茶色の外套を羽織り、腰を奇妙に
鉾
(
ほこ
)
立ててしゃがんだ
恰好
(
かっこう
)
のまま上半身を俯伏しているが、両手は水牛の角のような形で前方に投げ出し、指は全部
鉤形
(
かぎがた
)
に屈曲している。
聖アレキセイ寺院の惨劇
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
▼ もっと見る
「これは失礼。だが、不眠症になるような取引を申しこまれたのはどこのマクロー様かね。」太田ミサコは
鉤形
(
かぎがた
)
の鼻を鳴らして殺風景な部屋椅子に腰を下ろすと、埃のつんだ
卓子
(
テーブル
)
に片ひじついて
女百貨店
(新字新仮名)
/
吉行エイスケ
(著)
短躯で、禿頭で、鼻が小さく
鉤形
(
かぎがた
)
に曲つてゐて、眼の輪郭がはつきりしてゐて、見てゐると彼の日に燒け土と垢で汚れた風貌の中から、何となく
伊太利
(
イタリー
)
の農夫のやうな印象が現はれて來るのである。
南方
(旧字旧仮名)
/
田畑修一郎
(著)
鉤
漢検準1級
部首:⾦
13画
形
常用漢字
小2
部首:⼺
7画
“鉤”で始まる語句
鉤
鉤鼻
鉤裂
鉤縄
鉤鎌
鉤爪
鉤金
鉤手
鉤穴
鉤曳