“鉤手”の読み方と例文
読み方割合
かぎのて100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それに鉤手かぎのてに一連の山があり、そしてその間が平地として、汽車に依つて遠國の蒼渺たる平原と聯絡するやうな、或るやや大きな町の空をば、この日いつになく鈍い緑色の空氣がおほつてゐる。
少年の死 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
老師はしばらく廊下にたたず四辺あたりの様子を窺ったが「よし」とつぶやくと左手の方へ静々と廊下を歩いて行った。ややしばらく歩いて行くと廊下は鉤手かぎのてに左の方へ自然に曲がるように出来ている。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)