“げす”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ゲス
語句割合
下司72.6%
下素10.3%
下種8.9%
下衆4.1%
下賤1.4%
1.4%
下卑0.7%
下手0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いくらいっても聞きわけがない、叔父にむかって、いよう、などという挨拶があるか。……たしなまッせえ、この下司げすものめが」
あんなことを口走って、あの方は、何て下素げすな女であろうと、さぞさげすんでいられることであろう。こうも思った。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
下種げすの生れじゃないんだ。こう見えても助祭の息子でね、こんなことになる前にゃクールスクで、フロックを着ていたものさ。
追放されて (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
逢ったが最後殺すとあっては、八重梅にとっては物騒な奴、俺にとっても邪魔な下衆げす、そっちで逃げようと焦せっても、こうなればこっちで許さない。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
無邪気でそしてまたいかにも下賤げすばったこれら愚民の習慣は、馬鹿囃子ばかばやしにひょっとこの踊またははんもの見たような奉納の絵馬のつたない絵を見るのと同じようにいつも限りなく私の心を慰める。
竜神より神仏へくういふ普通ふつうせつなれど、こゝにめづらし竜燈りうとうの談あり、少しく竜燈をげすべき説なればしばらくしるして好事家かうずか茶話ちやわきようす。
何しろひどい貧乏人の子なので、行儀作法ぎょうぎさほうも知らず、言葉なんかも下卑げすっぽい言葉しか知らず、ほんに赤面せきめんすることがあるんですが、余り可哀相でしてね、つい引きとってやったんですよ
アラ斎藤さん下手げすの一寸ヨ。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)