“籠居”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ろうきょ73.9%
こもりをる8.7%
こもりい8.7%
たれこめ4.3%
ろうきよ4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それはいい、すぐ云いつけてくれ」保馬は手紙を巻きながら立った、「久しく籠居ろうきょしたから、馬でとばすのは思いつきだ、頼むよ」
いしが奢る (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
我その魚沼郡の塩沢しほさはうまれ、毎年十月のころより翌年よくとしの三四月のころまで雪をみるすでに六十余年、近日このごろ雪譜せつふを作るも雪に籠居こもりをるのすさみなり。
たまらぬ不快な籠居こもりいをやってきたのだから、今日はただもうぬれた着物を脱いだような気分であった。
水籠 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
みがきてにはかげも心地こゝちよげなるを籠居たれこめてのみ居給ゐたまふは御躰おからだにもどくなるものをとお八重やへさま/″\にいざなひてほとりちかき景色けしき田面たのもいほわびたるもまた
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
綱宗は籠居ろうきよのために意気をくじかれずにゐた。品川の屋敷の障子に、当時まだ珍しかつた硝子板がらすいた四百余枚をめさせたが、その大きいのは一枚七十両で買つたと云ふことである。
椙原品 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)