“籠抜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かごぬ77.8%
かごぬけ22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「さあ、いらはいいらはい。ナガサキ南京なんきん手品ある。太夫さん、椿嬢ちんじょう蓮紅嬢れんこうじょうかけ合いの槍投やりなげ、火をけて籠抜かごぬけやる。看板に嘘ない」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天竜寺へ参詣と見せて籠抜かごぬけだ、それにあの坊さんに腹ん中まで見透かされて、命からがら逃げ出して来たなんぞは、近来に無え図の失敗しくじり
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そのへんに同じように葭簀張よしずばりの小屋を仕つらえた乞食芝居こじきしばい桶抜おけぬ籠抜かごぬけなどの軽業師かるわざしも追々に見物を呼び集めている処であった。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「全く驚いたよ。山川牧太郎が星田代二だとは。七年来お尋ね者の、五万円籠抜かごぬけ詐欺犯人が、大きな面をして、この帝都の真中にのさばっていようとは、誰だって考え及ばないからね」