“女部屋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ヲンナベヤ60.0%
おんなべや20.0%
をんなべや20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
物語りする刀自たちの話でなく、若人ワカウドらの言ふことは、時たま、世の中の瑞々ミヅヽヽしい消息セウソコを傳へて來た。奈良の家の女部屋ヲンナベヤは、裏方五つを通した、廣いものであつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
「仲居というのは娼家しょうか下婢かひにあたるものですかな」「まだよく研究はして見ませんが仲居は茶屋の下女で、遣手というのが女部屋おんなべや助役じょやく見たようなものだろうと思います」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この国の女に生れて、一足も女部屋をんなべやを出ないことを美徳として時代に居る身は、親の里も祖先の土も、まだ踏みも知らない。あの陽炎かげらふの立つてゐる平原を、此足で隅から隅まで歩いて見たい。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)