“つかい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
使72.1%
使者19.7%
使徒1.4%
消費1.4%
1.4%
天使0.7%
神使0.7%
使人0.7%
使命0.7%
僕使0.7%
車夫0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先ず明智小五郎の事務所へ使つかいを出したが、明智氏はある重大犯罪事件のために、朝鮮ちょうせんに出張中で、急に帰らないという返事であった。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
それも神様かみさまのお使者つかいや、大人おとなならばかくも、うした小供こどもさんの場合ばあいには、いかにも手持無沙汰てもちぶさたはなは当惑とうわくするのでございます。
やっぱり神の使徒つかいというだけのものはある——などと。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いよいよ破産なんだ。親が僕に遺していった金は基督降誕祭クリスマスこうたんさい前に銀行から引出したやつで全部だが、昨日までに消費つかい果して、見給え、ここに百円残っているきりだ。これが無くなると、厭でも日頃の君の忠告に従わなければならない」
日蔭の街 (新字新仮名) / 松本泰(著)
台所へ来て見ると、小洋燈こランプとぼしては有るがお鍋は居ない。皿小鉢こばちの洗い懸けたままで打捨てて有るところを見れば、急に用が出来てつかいにでも往たものか。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
それは堕されて、涙に目のくもった天使つかいたちの一人であったろう
そこに、堕された天使つかいたちが来て罠をかけて
わたくしがお神使つかい神様かみさまから真先まっさきにいきかされたお言葉ことばは、いまではあまりよくおぼえてもりませぬが、大体だいたいこんなような意味いみのものでございました。——
あのお爺様じいさまむかしから産土神うぶすなのお神使つかいとして、あらたに帰幽きゆうしたもの取扱とりあつかうことにかけてはこのうえもなくお上手じょうずで、とてもわたくしなどの足元あしもとにもおよぶことではありませぬ。
杢若がその怪しげなる蜘蛛くもの巣を拡げている、この鳥居の向うの隅、以前医師いしゃの邸の裏門のあった処に、むかし番太郎と言って、町内の走り使人つかいとき、非時の振廻ふれまわり、香奠こうでんがえしの配歩行くばりある
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
つまらない連中に関係かかりあって、もしものことがあろうものなら、使命つかいを全うすることが出来ぬ。……そうだ、あいつらをマイてやろう
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
さしつむしゃくおさえて御顔打守うちまもりしに、のびやかなる御気象、とがだてもし玉わざるのみか何の苦もなくさらりとらちあき、重々の御恩にのうて余る甲斐かいなき身、せめて肩め脚さすれとでも僕使つかい玉わばまだしも
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と、そう気が付いて、手紙の裏には「牛込区喜久井町、雪岡」と書いて車夫つかいに、彼方あちらに行ってから、若しも何処から来たと聞かれても、牛込から来た、と言わしてくれと女中に頼んだ。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)