つかい)” の例文
伊沢の門下で枳園楊庵の二人は一双の奇癖家として遇せられていた。声色つかい軽業師かるわざしも、共に十七歳の諸生であった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
台所へ来て見ると、小洋燈こランプとぼしては有るがお鍋は居ない。皿小鉢こばちの洗い懸けたままで打捨てて有るところを見れば、急に用が出来てつかいにでも往たものか。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)