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遣
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やり
ふりがな文庫
“
遣
(
やり
)” の例文
大岡殿聞れ大分其方は
神妙者
(
しんめうもの
)
と見える昨年より當年へかけ
傍輩
(
はうばい
)
の
中
(
うち
)
に
暇
(
いとま
)
を取て
下
(
さが
)
りしと云ふ者か又は
不首尾
(
ふしゆび
)
にて
暇
(
ひま
)
を
遣
(
やり
)
しとか何か五兵衞方を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
前
(
せん
)
に働いていた川西という工場のことを、小野田は心に描いていたが、前借などの始末の
遣
(
やり
)
っぱなしになっている其処へは行きたくなかった。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
無理
遣
(
やり
)
に小さい実験台をいくつか押し込んで、三つの実験がやっと同時にやれるようになったのであるが、
椅子
(
いす
)
などは邪魔になってしようがない。
寺田先生の追憶:――大学卒業前後の思い出――
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
○あなた助けてお
遣
(
やり
)
なさい。○一体あいつをこんな難儀におとしいれたのは誰です。わたしですか。あなたですか。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
例の誤訳退治の時、細君が「あなた本当に間違つてゐるのでないなら、なんとか云つてお
遣
(
やり
)
なさいな」と云ふと、木村は、「ところがなんとも云はないね」と云つた。
田楽豆腐
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
ノドケには
喉
(
のど
)
の中をテレビン油で
拭
(
ふい
)
て
遣
(
やり
)
ます。それは筆の代りに鳥の羽の中ほどをむしって先の方を
蝶
(
ちょう
)
位な
形
(
かた
)
ちに残してテレビン油をつけて喉の中をグルリと拭くのです。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
寝ては起き起きては物食ひその日その日を
送行
(
おくりゆ
)
く事さへ実は
辛
(
つら
)
くてならぬ心地致され候。それ故三味線も切れたる糸
掛換
(
かけか
)
へるが面倒にてそのまゝ打捨て
鶯
(
うぐいす
)
も先日鳥屋へ戻し
遣
(
やり
)
申候。
雨瀟瀟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
猶太でも
羅馬
(
ロウマ
)
でも屁とも思わぬ爆弾演説を平気で
遣
(
やり
)
つづけて来たのじゃから恐らく世界一、喧嘩腰の強い男じゃろう。日本の耶蘇教信者は殴られても泣笑いをしてペコペコしている。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
お
娯
(
たのし
)
みと云って
引
(
ひき
)
ずり出してお
遣
(
やり
)
なさい、貴方は人が
好
(
い
)
いからいけません
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
先刻判事が向いに
遣
(
やり
)
しと云いたる医官二名出張し来りて此時までも
共々
(
とも/″\
)
に手を取りて老人の死骸を
検
(
あらた
)
め居たれば余は一方に気の揉める
中
(
うち
)
にも又一方に医官が検査の結果
如何
(
いかゞ
)
と
殆
(
ほとん
)
ど心配の思いに堪えず
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
田舎で
遣
(
やり
)
かけようとしている仕事と、そこで人に囲われている女とから離れることの出来なかった兄の壮太郎は、そう言って話に
乗易
(
のりやす
)
いお島を
唆
(
そそのか
)
した。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
呼
(
よび
)
に
遣
(
やり
)
けるに六右衞門は何事やらんと打
驚怖
(
おどろき
)
直
(
すぐ
)
に其使ひと
倶
(
とも
)
に來て見れば
豈
(
あに
)
※
(
はか
)
らん久八が主人に
折檻
(
せつかん
)
請
(
うけ
)
る有樣に
暫時
(
しばし
)
惘
(
あき
)
れて言葉もなし五兵衞は
皺枯聲
(
しわかれごゑ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
それは門番の頭がぼうっとなる位の事は、わたしが遣って上げますから、あなた鍵を手に入れて、人間の手で女を引き出してお
遣
(
やり
)
なさい。わたしは外に張番をしています。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
むしって芽の所を出して見て、芽の
闕
(
か
)
けた奴は食う方へ入れる。芽の満足でいる奴は植える方へ入れるのだ。己が立って見ていると、江戸の坊様も手伝ってお
遣
(
やり
)
なさいと抜かしやぁがる。
里芋の芽と不動の目
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
私しは皆に
爾
(
そう
)
云て
遣
(
やり
)
ました目
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
案内として其糸切村へ參らんと支度をなし神職夫妻には
暇
(
いとま
)
を
遣
(
やり
)
次右衞門三五郎寺社奉行
差添
(
さしそへ
)
小林軍次郎奉行遠藤喜助同道にて夜四ツ時過より
淡島道
(
あはしまみち
)
五十町一里半を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
一月二月
(
ひとつきふたつき
)
小野田の住込んでいた
店
(
たな
)
では、毎日のように
入浸
(
いりびた
)
っていたお島は、平和の
攪乱者
(
こうらんしゃ
)
か何ぞのように
忌嫌
(
いみきら
)
われ、不謹慎な口の利き方や、
遣
(
やり
)
っぱなしな日常生活の
不検束
(
ふしだら
)
さが
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
取り巻いてお
遣
(
やり
)
なさるだけの値打はあります。5115
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
遣
常用漢字
中学
部首:⾡
13画
“遣”を含む語句
気遣
心遣
打遣
小遣
遣放
小遣銭
御遣
目遣
小遣錢
詞遣
遣度
思遣
氣遣
差遣
遣付
小遣取
遣込
見遣
遣切
眼遣
...