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遣
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やれ
聞て
呉尋常の手紙にては手前も一
軒の
主人容易に出て來る
氣遣はないと思ひしゆゑ我等が
謀計にて九死一生なりと云て
遣ば如何に
遠國にても
殊に寄たら來るべしと思ひての事なりしが
斯面を
揚て
困む事大方ならず後藤は夫で
好々最寛して
遣と聲をかけサア汝
斯印を付て遣はすにより以來心を改め
眞實の人間になるべし萬一又々
惡心萌たなれば其時其
小鬢の
入墨を
水鏡に
寫し今日の事を
三人昨日五人と
何が
何だか分る者か何でも
宜は金さへ取ば仔細なしだ
生首一ツ渡して
遣うと云は
脇から一人の非人が夫でも
親の
首だと云から向うにも
見知が
有う
外の首では承知しまいと云ば一人の非人
然ばさ何だと云て
相手は座頭の
坊だから
見分が有物か首さへ
遣ば
宜然樣して直に下屋敷へ葬むるで有らうから
宜は