ならべ)” の例文
旧字:
いのちのかぎりなれば夫婦ふうふこゑをあげほうい/\と哭叫なきさけべども、往来ゆきゝの人もなく人家じんかにもとほければたすくる人なく、手足こゞへ枯木かれきのごとく暴風ばうふう吹僵ふきたふされ、夫婦ふうふかしらならべて雪中にたふしゝけり。
言懸いひかけいなと言ば以前の事を大聲にてならべる故仁左衞門もほとんど困り入けるが急度きつと工夫くふうをなし本町の肥前屋へ來り内々ない/\相談に及びけるは彼三吉事とても生置いけおきては我々が身のつまりなれば謀計はかりごとを以てかれ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さて此一掘ひとほりうみをはれば又それにならべりてはうみ、うみてはほり、幾条いくすぢもならべほりてつひには八九尺四方の沙中すなのなか行義ぎやうぎよくはらをのこらずうみをはる。あるひは所をかえてもうむとぞ。
變更へんがへするとは物の不思議と思つてゐたが此咄このはなしでやう/\もとわかつたり然ども醫師といふ奴が態々わざ/\彼所かしこへ行しうへあらぬことさへならべしはどうかんがへても合點がてんゆかずモシ小僧どん其醫師の年齡としごろ恰好かつかうその他に是ぞと云ふ目印はハイ登時そのとき吾儕わたしは家にゐたゆゑお茶も出たり話にも聞惚きゝほれよく/\見ましたが年の頃は二十七八まる顏にして色黒くはな
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
百樹もゝき曰、つかへに在し時同藩の文学関先生のはなしに、 君侯くんこう封内ほうないの(丹波笹山)山に天然てんねんひきうすかたちしたる石をつみあげてはしらのやうなるをならべ絶壁ぜつへきをなし、満山まんざん此石ありとかたられき。
百樹もゝき曰、つかへに在し時同藩の文学関先生のはなしに、 君侯くんこう封内ほうないの(丹波笹山)山に天然てんねんひきうすかたちしたる石をつみあげてはしらのやうなるをならべ絶壁ぜつへきをなし、満山まんざん此石ありとかたられき。