“並(あわ)” の例文
旧字:竝
柳湾は江戸詩人の中わたくしの最も愛誦(あいしょう)するものである。鄙稿(ひこう)『葷斎(くんさい)漫筆』にその伝と並(あわ)せて記述する所があるから茲(ここ)には除いて言わない。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
水切れはよいが、しかしどちらかというと、化粧であって丈夫ではない。もとよりそれらのものは単独に用いられる場合もあるが、しばしば二種三種違った材料を並(あわ)せて用いる。
蓑のこと (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
今の計を為さんには、和親して以て二虜を制し、間に乗じて国を富まし兵を強くし、蝦夷(えぞ)を墾(ひら)き満洲を奪い、朝鮮を来たし南地を並(あわ)せ、然るのち米を拉(ひし)ぎ欧を折(くじ)かば、則ち事克(か)たざるは無し。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
されば帝政論派は議院尚早論を紹述して当時に起こり、その父祖の系統において親戚たるにもかかわらず、痛く自由論派に反対し、並(あわ)せてこの点についての付和論派たる改進論派に反対したり。
近時政論考 (新字新仮名) / 陸羯南(著)