しょう)” の例文
というのは、しょうは国とはいうものの、もともとの一地方でしかない。然るに、楚が侯国でありながら王を僭称しているのにならって、彼も自ら公と称することにしている。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
きょからしょうへと出る途すがら、子路が独り孔子の一行におくれて畑中のみちを歩いて行くと、あじかになうた一人の老人に会った。子路が気軽に会釈えしゃくして、夫子を見ざりしや、と問う。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
同乗するもの八人、程、しょう、楊、牛、ひょう、宋、史なり。は皆涙をふるって別れまいらす。帝は道を溧陽りつように取りて、呉江ごこう黄渓こうけいの史彬の家に至りたもうに、月のおわりを以て諸臣またようやあいあつまりて伺候しこうす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)