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しょう
ふりがな文庫
“
招
(
しょう
)” の例文
紹介状も
携
(
たずさ
)
えずに、取次を通じて、面会を求めるので、座敷へ
招
(
しょう
)
じたら、青年は大勢いる所へ、一羽の
山鳥
(
やまどり
)
を
提
(
さ
)
げて
這入
(
はい
)
って来た。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
柳生対馬守が、お畳奉行別所信濃守を
招
(
しょう
)
じて、種々日光御造営の相談をしているさいちゅう、取次ぎの若侍が、縁のむこうに平伏して
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
何か犯罪に関係があるなと思ったので、云うがままに室内に
招
(
しょう
)
じ入れて、ドアを閉め、スチームの暖房装置に近い椅子を勧めた。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
或る日、例の青年矢部が金をもらいにやってきたとき、彼はいつになく、手をとらんばかりにして矢部を室内に
招
(
しょう
)
じ
入
(
い
)
れた。
脳の中の麗人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「お聞きの通りでござりますが、こちらから出向いたものでございましょうか、それとも、書面でもつかわして、密かにここへ
招
(
しょう
)
じ寄せましょうか」
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
彼は室の中に椅子を据えて其処に
招
(
しょう
)
じた。何処か心の底に堅くなったもののあるのを自らにもおし隠すようにして。
恩人
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
女どもを出掛けさせ、慌しく一枚ありあわせの紋のついた羽織を
引掛
(
ひっか
)
け、胸の紐を結びもあえず、
恰
(
あたか
)
も
空
(
あ
)
いていたので、隣の上段へ
招
(
しょう
)
じたのであった。
菊あわせ
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
再三辞するもきかず一室に
招
(
しょう
)
ぜられた兵馬は、そこに坐って
手持無沙汰
(
てもちぶさた
)
に待っていながら、つらつらこの家の有様を見ると、別に男の
気配
(
けはい
)
も見えないし
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
二人の友人同士が非常に力をこめて接吻を交わしてから、マニーロフはお客を部屋の中へ
招
(
しょう
)
じ入れた。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
みんなは、H村につくと、まず小学校の一室に
招
(
しょう
)
ぜられた。そこには村の青年たちばかりでなく、村長以下のあらゆる機関団体の首脳者が集まっていて、
歓迎
(
かんげい
)
してくれた。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
わがやんごとなき父君、国王様には、只今、
長
(
なが
)
の旅路におわせど、そなた達を饗宴に
招
(
しょう
)
ぜよと、
妾
(
わらわ
)
に
御諚
(
ごじょう
)
下されしぞ。何じゃ、楽士共か。
六絃琴
(
ヴァイオル
)
、また
低音喇叭
(
バッスウン
)
を奏でてたもれ。
小公女
(新字新仮名)
/
フランシス・ホジソン・エリザ・バーネット
(著)
友人というのは、
某会社
(
ぼうかいしゃ
)
の
理事
(
りじ
)
安藤某
(
あんどうぼう
)
という
名刺
(
めいし
)
をだして、年ごろ四十五、六、
洋服
(
ようふく
)
の
風采
(
ふうさい
)
堂
(
どう
)
どうとしたる
紳士
(
しんし
)
であった。主人は
懇切
(
こんせつ
)
に
奥
(
おく
)
に
招
(
しょう
)
じて、花前の一
身
(
しん
)
につき、
問
(
と
)
いもし
語
(
かた
)
りもした。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
元日や炬燵の間にも客
招
(
しょう
)
じ
七百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
宮瀬氏は明智探偵をイスに
招
(
しょう
)
じて、ていねいにあいさつをしたうえ、昨夜のできごとをくわしくものがたりました。
大金塊
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
盆栽
(
ぼんさい
)
などの
据
(
す
)
えてある中庭を通り抜けて
角
(
かど
)
の一部屋へ案内されたが、水はなかなか出る様子がない。そのうち、こちらへと云ってまた二階へ
招
(
しょう
)
ぜられた。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
奸智
(
かんち
)
にたけた鈴川源十郎、たちまちおさよを実の母のごとく
敬
(
うやま
)
って手をついて詫びぬばかり、ただちに
招
(
しょう
)
じて
小綺麗
(
こぎれい
)
な一
間
(
ま
)
をあたえ、今ではおさよ、何不自由なく
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
そこへ、おそく
酒宴
(
しゅえん
)
にまねかれた、
菊池半助
(
きくちはんすけ
)
が
末席
(
まっせき
)
にすわった。
隠密
(
おんみつ
)
のものは、
禄
(
ろく
)
は高いが
士格
(
しかく
)
としては
下輩
(
げはい
)
なので、めったに、こういう席に
招
(
しょう
)
じられることはない。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
惣太は杉板を三枚合せて綴った戸をあけて、中へ一行を
招
(
しょう
)
じ入れたが、気味の悪いことは
夥
(
おびただ
)
しい。
大菩薩峠:05 龍神の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
珠玉
(
しゅぎょく
)
を
鏤
(
ちりば
)
めた
翡翠色
(
ひすいいろ
)
の王座に
招
(
しょう
)
じ、若し男性用の貞操帯というものがあったなら、僕は自らそれを締めてその鍵を、呉子女王の胸に懸け、常は
淡紅色
(
たんこうしょく
)
の
垂幕
(
たれまく
)
を
距
(
へだ
)
てて遙かに三拝九拝し
振動魔
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
彼は老探偵の手を取らんばかりにして、応接間に
招
(
しょう
)
じ入れ、姿なき犯人の奇怪の示威運動の次第を語った。
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
その門之丞は、さっき、しきりに源三郎に心を残す玄心斎、谷大八の二人とともに、どこか控えの間へ
招
(
しょう
)
じ去られたきり、なんの音沙汰もない。寮の内は、森閑として
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
翌晩、父子はあらためて、武松をべつな館に
招
(
しょう
)
じた。そして夜すがらの饗宴と歓談に
更
(
ふ
)
かした。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
わしは、珍客の来訪にあって、だだっ広い、合宿の
舎監
(
しゃかん
)
居間の一室へ
招
(
しょう
)
じ入れた。
夜泣き鉄骨
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
S氏は愈々ただ事ではないと、青くなって、兎も角も、有名な素人探偵を、事務室へ
招
(
しょう
)
じ入れた。
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
わき本陣の
旅籠
(
はたご
)
茶碗屋のおつるは、
乙女
(
おとめ
)
ごころにただ気の毒と思い、役人の手前、その場は知人のようにつくろって、往来にふんぞり返っていばっている泰軒を店へ
招
(
しょう
)
じ入れたのだった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
客殿へ
招
(
しょう
)
じると、伊勢守は、従者のうちから二人だけを伴って座敷へ通った。
剣の四君子:02 柳生石舟斎
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
署につくと、三人の客はあかあかと電燈のついた署長室に
招
(
しょう
)
じ
入
(
い
)
れられたが、そこの大デスクの上には、もうちゃんと、焼きつけを終った、数枚の現場写真が待ち受けていた。
殺人迷路:05 (連作探偵小説第五回)
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
樽
(
たる
)
ひろいでも、その座に
招
(
しょう
)
じて自分のつぎにすわらせる例。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
伯爵夫妻が
待構
(
まちかま
)
えていた様に、彼を
招
(
しょう
)
じ
入
(
い
)
れたのも道理である。
恐怖王
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
招
常用漢字
小5
部首:⼿
8画
“招”を含む語句
招待
招牌
手招
招魂社
招聘
御招
招請
招喚
小手招
唐招提寺
招伴
招致
御招待
御招伴
招魂
招待状
招状
招来
指招
招代
...