しょう)” の例文
旧字:
敗軍はいぐんしょうは兵をかたらずと申します。ひとたび天目山てんもくざん惨敗ざんぱいをとられた父上が、弓矢をなげうつのご決心は、よくわかっておりまする。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
正直しょうじきにいうと、僕はこの敗軍のしょうに対する同情と敬愛の念は、かれの軍を敗り、彼をして軍門にくだらしめたグラント将軍より、いっそう強く常に懐しく思っている。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
しょうこう成りて万骨ばんこつるという古言があります、ひとりの殿様がお城をきずくに、万人の百姓を苦しめました、しかも殿様は英雄とうたわれ百姓は草莽そうもうの間につかれて死にます、清盛きよもり頼朝よりとも太閤たいこう
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
しょうんとほっせばまず馬を射よ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「父はもと甲州二十七しょうの一人であったが、拙者のだいとなってからは天下の浪人ろうにん大津おおつの町で弓術きゅうじゅつ指南しなんをしている山県蔦之助ともうすものじゃ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
人無村ひとなしむらをかけぬけて、渺漠びょうばくたる裾野すそのの原にはいると、黒馬こくばしょうは、くらのうえから声をからして、はげました。あまたけの火はまだ赤々ともえている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夜が明けたら川を越えるばかりにして兵もしょう甲冑かっちゅうをつけたまま小屋や幕の蔭に眠っている。
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
相当な身分らしい物具もののぐを着けた、姫路藩のしょう
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いらくのしょう
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)