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さかづき
主は彼に向ひて宮の
家内の様子を
訊ねけるに、知れる
一遍は語りけれど、娘は
猶能く知るらんを、
後に招きて聴くべしとて、夫婦は
頻に
觴を
侑めけり。
夫より
両国尾上町、
京屋が
楼上に
集会する事十
歳あまり、
之を聞くものおれ
我れに語り、今は
世渡るたつきともなれり、
峨江初は
觴を
泛め、
末は
大河となる
噺も
末は
金銭になるとは
畏れ
憚るけしき無く、日の
觴を
嚥み干しぬ。
畏れ
憚るけしき無く、日の
觴を
嚥み干しぬ。