“大盃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおさかずき23.1%
おほさかづき23.1%
たいはい23.1%
おおもの7.7%
おにさかづき7.7%
だいコップ7.7%
コツプ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と側にある飲冷のみざましの大盃おおさかずきってぽんと放ると、花車の顔から肩へ掛けてぴっしり埃だらけの酒をあびせました。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
晝間ひるまの暑き日の熱のほてり、いまだに消えやらぬまき草間くさまに横はり、あゝこのゆふべのみほさむ、空が漂ふ青色あをいろのこの大盃おほさかづきを。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
大兵肥満たいひょうひまんの甘利は大盃たいはいを続けざまに干して、若侍わかざむらいどもにさまざまの芸をさせている。
佐橋甚五郎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
味噌吸物みそずいものに菜のひたし物香物こう/\沢山だくさんという酷いあつらえもので、グビーリ/\と大盃おおもので酒を飲んで居ります。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「然れども立ちたる矢をも抜き給はず、流るる血をも拭ひ給はず、敷皮の上に立ちながら大盃おにさかづきを三度傾けさせ給へば、木寺相模きでらさがみ、四尺三寸の太刀のきっさきに敵の首をさし貫いて宮の御前にかしこまり……」
大菩薩峠:05 龍神の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「馬鹿言へ、高が一人の婦人をんなぢやないか、其様そんなことで親の権力が何処どこる——それに大洞、吾輩は今日、実にしからんことを耳に入れたぞ」満々たる大盃だいコップ取り上げて、グウーツとばかり傾けたり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
彼晩あのばん貴下あなた、香雪軒で桂さんだの、曾禰そねさんだのツて大臣さん方の御座敷でしてネ、小米さんが大盃コツプでお酒をグイ飲みするんですよ、あんなことは今まで一度も無いのですから
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)