“彼晩”の読み方と例文
読み方割合
あのばん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私も今一度でいから是非お目にかかりたいと思いつづけては、彼晩あのばんの事を思い出して何度泣いたか知れません
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
彼晩あのばん、遅くなつて省吾が帰つて来た。さあ、家内は火のやうになつて怒つて、其様そんなに姉さんのところへ行きたくば最早もううちなんぞへ帰らなくてもいゝ。出て行つて了へ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
彼晩あのばん貴下あなた、香雪軒で桂さんだの、曾禰そねさんだのツて大臣さん方の御座敷でしてネ、小米さんが大盃コツプでお酒をグイ飲みするんですよ、あんなことは今まで一度も無いのですから
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)