“無体”のいろいろな読み方と例文
旧字:無體
読み方割合
むたい87.5%
むてい12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「女とあなどって無体むたいしやると用捨は致しませぬぞ、痩せても枯れても正木作左衛門の娘じゃ、けがらわしい、誰がお汝等ことらの酌などしようぞ」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まぶたをべつかつこうした小僧もあり、平身低頭の老番頭、そのかげから、昔、かけ先きの間違ひで無体むたいに解雇した中年の男のうらめしさうな顔も出る。
老主の一時期 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
財産といったところで、元々死んだ山本の親爺さんのもの、貴様が我が物顔に振舞っているのが、無体むていしゃくに触ってかなわねえのだ
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
だから昔師匠のこしれえてくれたうつわじゃ、お前ってものはもうハミだすようになっちまったんだ。だから拠所よんどころなくほかの器へ入る。それがまた師匠にゃ無体むてい癪に障るとこういうわけなんだ。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)