“陥入”のいろいろな読み方と例文
旧字:陷入
読み方割合
おちい61.5%
おとしい38.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それを見ても、いかに味方の主力も各隊も寸断され、各〻いるところに苦戦して、全面、混乱に陥入おちいっているかが察しられるのだった。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
、今度、戻って来て、斉彬公の御意見と合せると——わしは、考えた。陥入おちいろうとする絶壁の手前で、成る程と、判った
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
一つは主人達の眼をくらます為であり、主な理由はそうして働きながら、眼の角に入れるミチの刺青いれずみの肉体が彼を異常な歓喜に陥入おとしいれるのだ。
刺青 (新字新仮名) / 富田常雄(著)
そりゃ、叔父さん、相場師の社会と来たら、実にひどいものです。同輩を陥入おとしいれることなぞは、何とも思ってやしません。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)