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陥入
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おとしい
ふりがな文庫
“
陥入
(
おとしい
)” の例文
旧字:
陷入
一つは主人達の眼をくらます為であり、主な理由はそうして働きながら、眼の角に入れるミチの
刺青
(
いれずみ
)
の肉体が彼を異常な歓喜に
陥入
(
おとしい
)
れるのだ。
刺青
(新字新仮名)
/
富田常雄
(著)
そりゃ、叔父さん、相場師の社会と来たら、実に
酷
(
ひど
)
いものです。同輩を
陥入
(
おとしい
)
れることなぞは、何とも思ってやしません。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
自分の地位を築き上げるためには他人を
陥入
(
おとしい
)
れる位のことは、まことに——
尾籠
(
びろう
)
な
譬
(
たとえ
)
で恐縮ですが、——屁とも思わないといった、冷酷無残な性格の持主でした。
奇談クラブ〔戦後版〕:11 運命の釦
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そのくせ卑怯未練で、人の知らない悪事は口をぬぐい、告げ口密告はする、しかも自分がそれよりも
尚
(
なお
)
悪いことをやりながら、平然と人を
陥入
(
おとしい
)
れて、自分だけ良い子になり、しかも大概成功した。
石の思い
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
どうやらこういった女の声は、若い美貌の武士たちを、驚きと絶望とへ
陥入
(
おとしい
)
れたらしい。四人一度に寄り添ってしまった。でおのずから四人の姿は、燭台の燈火を中央にして、一種の円陣を形作った。
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“陥入”の意味
《名詞》
陥入(かんにゅう)
窪むこと。落ち込むこと。
(出典:Wiktionary)
陥
常用漢字
中学
部首:⾩
10画
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
“陥”で始まる語句
陥
陥穽
陥落
陥没
陥欠
陥込
陥阱
陥擠
陥滅
陥人