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陥入
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おちい
ふりがな文庫
“
陥入
(
おちい
)” の例文
旧字:
陷入
それを見ても、いかに味方の主力も各隊も寸断され、各〻いるところに苦戦して、全面、混乱に
陥入
(
おちい
)
っているかが察しられるのだった。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
、今度、戻って来て、斉彬公の御意見と合せると——わしは、考えた。
陥入
(
おちい
)
ろうとする絶壁の手前で、成る程と、判った
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
父はその男をこう荒っぽく
叙述
(
じょじゅつ
)
しておいて、その男とその家の召使とがある関係に
陥入
(
おちい
)
った
因果
(
いんが
)
をごく
単簡
(
たんかん
)
に物語った。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
けれども深い眠に
陥入
(
おちい
)
つて彼の女は、身じろぎもしなかつた。彼はしばらくその女の無神経な顔を、蝋燭の揺れる光のなかで、ぢつと視つめて見た。
田園の憂欝:或は病める薔薇
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
今、ちょっとしたはずみで一人が倒れる。そして構成された調和が破れ、町全体が混乱の中に
陥入
(
おちい
)
ってしまう。
猫町:散文詩風な小説
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
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承知して居乍ら、働く気が無くなつて了つた。
噫
(
あゝ
)
、朝寝の床は絶望した人を葬る墓のやうなもので有らう。丑松は復たそこへ倒れて、深い
睡眠
(
ねむり
)
に
陥入
(
おちい
)
つた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
諸井琴路看護婦を拷問し、全身に無数の
火傷
(
やけど
)
と刺傷を与えて瀕死の重態に
陥入
(
おちい
)
らしめた現行犯として、まず、海老塚晃二氏を逮捕いたさなければならないのです
不連続殺人事件
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
レザールは両腕を組んだまま、深い疑惑に
陥入
(
おちい
)
った。
沙漠の古都
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
かつてその旗本まで敵の足に踏みこませた例はないと誇っていた信玄の身辺すら、単騎の謙信に踏み込まれたのを見れば、いかに武田軍が一時は危険なる
潰乱
(
かいらん
)
状態に
陥入
(
おちい
)
ったか想像に
難
(
かた
)
くない。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“陥入”の意味
《名詞》
陥入(かんにゅう)
窪むこと。落ち込むこと。
(出典:Wiktionary)
陥
常用漢字
中学
部首:⾩
10画
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
“陥”で始まる語句
陥
陥穽
陥落
陥没
陥欠
陥込
陥阱
陥擠
陥滅
陥人