“水禽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みずとり41.5%
みずどり29.3%
すいきん12.2%
みづとり7.3%
みづどり7.3%
ミズドリ2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、何千羽とも知れない水禽みずとりが、いちどに翼をって飛び立った。面々の駒はおどろいて、幾頭かは沼水の深いところへ跳ねこんだ。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
桃園の茶亭ちゃていで、手枕のまま酔いつぶれていた。春の真昼である。鍋鶴なべづるやら水禽みずどりやら近くの泉で啼いている。霏々ひひとして花が飛ぶ。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
水禽すいきんは概して雄の方が上等の味を持っている。鴨、シギ、オシドリなどそれである。家鴨も雄の味が上等としてある。
季節の味 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
鵜師の綱は縦横に動いて、その間には疲れた水禽みづとりを励ますために、棹を取つて強くふなばたを撃つ音が両岸の山に響いて凄気を誘ふ。
三次の鵜飼 (新字旧仮名) / 中村憲吉(著)
尻あげて水にみゆく水禽みづどりのちらら後掻あとかくふりの寒けさ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
私の考えるところでは、何がその実を日本へ持って来るのかというと、風か、否な、それは疑いもなく水禽ミズドリであろう。何んの水禽か。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)