“弾条”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ばね46.7%
ぜんまい20.0%
ゼンマイ13.3%
バネ13.3%
スプリング6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼はこの途轍もない時計を訂正しようと、自分の時打ち懐中時計の弾条ばねに手を触れた。その急速な小さな鼓動は十二打った、そして停まった。
弾条ぜんまいで使用する落し金というのは、元来、打附木材住宅ハーフ・チムバア(漆喰壁の上に規則的な木配りで荒削りの木材を打ち附ける英国十八世紀初頭の建築様式)
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
つまり、最初の回転で八つ、二回目で一つ——それが三十分の報時に当ると云う訳だが、その二回で弾条ゼンマイの命脈が尽きてしまったのだ
後光殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
僕は機関室へ帰ると直ぐに、汽鑵ボイラー安全弁バルブ弾条バネの間へ、鉄のきれぱしを二三本コッソリと突込んで、赤い舌をペロリと出したものだ。
焦点を合せる (新字新仮名) / 夢野久作(著)
のみならず、それがゆるんだ弾条スプリングのように不規則な弾縮をするから、そのつどに、加わってくる力が異なるという訳だろう。したがって、どの靴跡にも、一々わずかながらも差異が現われてくるのだ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)