“ゼンマイ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:ぜんまい
語句割合
弾条66.7%
鉄条33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つまり、最初の回転で八つ、二回目で一つ——それが三十分の報時に当ると云う訳だが、その二回で弾条ゼンマイの命脈が尽きてしまったのだ
後光殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
突然事務所の方で弾条ゼンマイのゆるんだらしい柱時計が十時を打った。彼も自分の時計を帯の間に探ったが十時半になっていた。
親子 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
だが、たった一つ、弾条ゼンマイを捲いて置くのを忘れたんだよ。僕はあの蜘蛛糸を見た時、此れなら不在証明を作れると直感したのだ。
後光殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
大体、弾条ゼンマイ全部すっかり弛み切れているなんて、使っている蓄音機には絶対にあり得る状態じゃない。
後光殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
頭の中の鉄条ゼンマイが一時にほぐれたようないきおいで、絶えず読本をふりまわしながら、必死になって叫びつづける。
毛利先生 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)