“はりがね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
針金26.5%
針線20.6%
鋼線13.2%
鉄線8.8%
電線7.4%
鐵線4.4%
張金2.9%
2.9%
線条2.9%
針鉄2.9%
鉄条2.9%
銕線2.9%
銅線1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大体地上から一メートルばかり上を、上から見えない針金はりがねられたかのように落ちもせず、すーっと向うへいってしまった。
「ときどきおそろしい電気でんきとおると、わたし顔色かおいろさおになるのだ。みんなこの傷口きずぐち針線はりがねでつつかれたあとさ。」といいました。
電信柱と妙な男 (新字新仮名) / 小川未明(著)
『僕こそ。』と言ひながら、男は少許すこし離れて鋼線はりがねの欄干にもたれた。『意外な所でまたお目にかかりましたね。貴女あなたお一人ですか?』
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
で、早速の気転で、お客の重みで寝台ねだいが押し潰れないやうに、鉄線はりがねでもつて、方々を蜘蛛の巣のやうにからめにかゝつた。
電線はりがねに鳶の子が啼き月の夜に赤いくぴいひよろろろよ
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
勿論巖岨いはそばり削つて造つた道だから、歩を誤つては大變であるが、鐵の棒を巖へ立てたり、力になるやうに鐵線はりがねわたしてあつたり、親切に出來てゐるから危いことも無い。
華厳滝 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
つぶしにった前髪に張金はりがねを入れておっ立てているので、髪のよくない事がかえって目につきました。しかし睫毛まつげの長い一重目縁ひとえまぶたの眼は愛くるしく、色の白い細面のどこか淋しい顔立かおだち
あぢさゐ (新字新仮名) / 永井荷風(著)
要するに自分は電話の「はりがね」になったまでのこと。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
なんとせうぞの。かなかなきん線条はりがねふるはす声も
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
白髪しらがが生えていることも前から気が付かないではなかったが、それが特に小鬢こびんに多く、かゞり火の餘焔よえんが遠くでめら/\と燃え上るのを逆光線に浴びて、針鉄はりがねのように光っている。
あまつさへ、柵の網目の鉄条はりがね
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
形ばかりの銕線はりがねてすりはあるが、つかまってゆる/\渡る気にもなれぬ。下の流れを見ぬ様にして一息ひといきに渡った。橋の長さ二十四間。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ななめはし銅線はりがね
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)