“ぜんまい”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ゼンマイ
語句割合
19.2%
螺旋19.2%
弾条11.5%
弾機11.5%
発条11.5%
撥条7.7%
撥條7.7%
機關3.8%
紫蕨3.8%
銭巻3.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
檜の苗がわらびぜんまいの繁った中に無造作に植えてある。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
ぜんまい仕掛で畳の上を這ふ象の玩具はガリガリと厭な音を立てた。
恐怖教育 (新字旧仮名) / 原民喜(著)
時候がよく、日曜日に当っていたので、其夕銀座通はおびただしい人出であったが電信柱に貼付はりつけられた号外を見ても群集は何等特別の表情を其面上に現さぬばかりか、一語のこれについて談話をするものもなく、唯露店の商人が休みもなく兵器の玩具に螺旋ぜんまいをかけ、水出しのピストルを乱射しているばかりであった。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
スクリュウに捲き上げられ沸騰ふっとうし飛散する騒騒そうそう迸沫ほうまつは、海水の黒の中で、鷲のように鮮やかに感ぜられ、ひろいみおは、大きい螺旋ぜんまいがはじけたように、幾重にも細かい柔軟の波線をひろげている。
佐渡 (新字新仮名) / 太宰治(著)
機械部に連なった廻転筒は、ジイッと弾条ぜんまいの響を立てて、今おこなったとは反対の方向に廻りはじめる。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
が、その時、中央の大きな象嵌ぞうがん柱身の上に置かれた人形時計が、突然弾条ぜんまいゆるむ音を響かせたかと思うと、古風なミニュエットを奏ではじめたのであった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
数分の後、李人傑氏来る。氏は小づくりの青年なり。やや長き髪。細面ほそおもて。血色は余り宜しからず。才気ある眼。小さき手。態度はすこぶる真摯なり。その真摯は同時に又、鋭敏なる神経を想察せしむ。刹那の印象は悪しからず。あたかも細かつ強靭なる時計の弾機ぜんまいに触れしが如し。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
発条ぜんまいのゆるんだ煖炉棚の時計が、ねぼけたような音で十一時をうった。
肌色の月 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
上と下とをよくはめ込めば、人にさとられることはない。お前を注意してる監視人には、それはただ一つの銅貨にすぎないが、お前には一つの箱となる。その箱の中に何を入れるかと言えば、一片の小さな鋼鉄の時計の撥条ぜんまいに歯をつけてのこぎりにしたものだ。
箱の中には時計の撥条ぜんまいが隠されている。
養子の喜三郎、良い男で道樂者で、精力的で押が強くて、遊びに飽きることを知らないのが聲を掛けると、撥條ぜんまいを卷かれた竹田人形のやうに、一座の人數は再び勇氣を取り戻して、歡樂の殘滓かすの追求に立ち直るのでした。
「で、今は家内のことを心から悲しんでいないと、どこの誰があなたに言いました?」とたちまちパーヴェル・パーヴロヴィチは、またもや撥條ぜんまいを引き拔かれでもしたように、躍りかかってきた。
うでしごきに機關ぜんまいけて、こゝ先途せんど熱湯ねつたうむ、揉込もみこ
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
芥子菜であるとか、蕗の薹及び其の莖であるとか、茗荷であるとか、蕨であるとか、紫蕨ぜんまいであるとか、獨活うど、土筆、よめ菜、濱防風はまばうふであるとか、たらの芽、山椒の芽であるとか
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
美しき草花その間に咲き乱れ、綿帽子着た銭巻ぜんまい、ひょろりとしたわらび、ここもそこもたちて
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)