“撥条”のいろいろな読み方と例文
旧字:撥條
読み方(ふりがな)割合
ばね40.0%
バネ30.0%
ぜんまい20.0%
はじき10.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“撥条”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語11.5%
文学 > 英米文学 > 小説 物語3.4%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行0.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
ちょうど、もう撥条ばねを巻かれなくなった振り子が、しだいに振動をせばめてついに止まってしまおうとしてるのによく似ていた。
それは二輪の車で、内部は茶褐色ちゃかっしょくの皮で張られ、下には組み合わせ撥条ばねがついており、ただ郵便夫と旅客との二つの席があるきりだった。
固より撥条バネなきことは同じけれど、壁なく天井てんじょうなきために、風のかよいよくて心地あしきことなし。
みちの記 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
——丁度一分ぐらい経ったと思われる頃、撥条バネが外れたようなジジーという音がした。
深夜の市長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
箱の中には時計の撥条ぜんまいが隠されている。
上と下とをよくはめ込めば、人にさとられることはない。お前を注意してる監視人には、それはただ一つの銅貨にすぎないが、お前には一つの箱となる。その箱の中に何を入れるかと言えば、一片の小さな鋼鉄の時計の撥条ぜんまいに歯をつけてのこぎりにしたものだ。
折れながら打ち込まれて、頭の痕を窓枠の下の方に印するまで這入つたのだらう。己は又その釘の頭を元の通りに錐の孔に嵌めて見た。しつくり嵌つて、折れた釘とは見えない。それから己は撥条はじきを押して窓の戸を二三寸押し上げて見た。窓の戸はすうつと上がる。釘の頭だけが付いて上がる。千を放すと窓の戸は下りてしまふ。
この断案は動かすべからざるものだ。僕は全形の見えてゐる窓に往つて釘を抜いて見た。釘は少し力を入れて引つ張ると抜けたが、窓の戸を押し上げることは、どうしても出来なかつた。そこでこれはどこかに撥条はじきが隠れてゐるだらうと思つた。釘だけの事を考へると、如何にも不思議らしく見えても、撥条があるとすると、解決の道が付くのだ。