“からくり”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カラクリ
語句割合
機関53.7%
機械16.7%
機構5.6%
機關5.6%
機巧3.7%
仕掛1.9%
傀儡1.9%
奸闌繰1.9%
1.9%
機械仕掛1.9%
(他:3)5.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
兼ねてその機関からくりを作りたるもの故すなわち栓ありてひらけず、ついに人に捕えらると、ここを以て智不智を撰ぶとぞ。
名所ののぞ機関からくり、電気手品、盲人相撲めくらずもう、評判の大蛇だいじゃ天狗てんぐ骸骨がいこつ、手なし娘
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あっぱの宮田は、ほんとにはあ機械からくり同然だ。何をしても憤らなきゃあ、小言も云わない。頼むぞと云いさえすりゃあいやと云えねえ爺さまだ。
禰宜様宮田 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
仮にまたあの家へ行くにしても、何か機械からくりのありそうな影屋敷の内部なかをのぞいて見ることも、何となくお蔦の好奇心をそそのかすのだった。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
平次に取つては摩訶まか不思議な時計の機構からくりよりも、その時計に附隨ふずゐして起つた、犯罪の方が大變だつたのです。
「世の中あ、そんなものさ。ご一新という大した浮世の機構からくりを勉強して来たから、露八もこれからは、きっと、食うにゃ困らねえでしょうよ」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なんか人生といふものの機關からくり、その歸趨、その因果が明かに久遠の相下に見えるやうな氣がして妙な心地になつた。
海郷風物記 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
而して同時にこの生理的誇張が聽衆の特殊の興味アンテレエを惹起すると云ふ事を知ると世の中の機關からくりに對して頗る樂天的な觀相を抱かしめられるのである。
京阪聞見録 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
緞帳芝居どんちょうしばいか覗き機巧からくりで聞いて来るものと見えて、如何にも当意即妙の返答である。
少年 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
わざとあかりを消したり、行燈あんどうに変えたりしますと、どうもちと趣向めいて、バッタリ機巧からくりるようで一向潮が乗りません。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
フォン・エッセン男爵、もうい加減に、その黒眼鏡をはずされたら、いかがですかな。貴方が、遭難の夜ヴィデを殺したという事も、三人に木精メチールをあてがって盲目めくらにし、それなりヴィデになり済ましたという事も、また、妻を奪った八住を殺したばかりでなく、娘の朝枝までも手にかけようとした事も——ハハハハ、あのまんまと仕組んだ屍体消失の仕掛からくりでさえ、僕の眼だけは、あざむくことができなかったのです。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「物の怪騒動の傀儡からくりの種この老人が明かしましょう」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「……そやそや……味噌桶と見せかけて、底の方へは何入れとるか知れたもんやない。この頃長崎中の抜荷買なかまが不思議がっとる福昌号の奸闌繰からくりちうのはこの味噌桶に違いないわい。ヨオシ来た。そんなら一つ腕によりをかけて、唐人共の鼻を明かいてコマソかい。荷物の行く先はお手の筋やさかい……」
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
しかしながらこの厳しい、堂々として構へが凡てひとつのからくりの上に出来てゐるやうに私には感じられるのです。
彼の言葉に従えば、そういう機械仕掛からくりの技芸は、工芸学校に属する手法であって、それらの仕事の価値を評価し得るものは、時間と音数と消費された精力とを記載する図表ばかりであった。
「弥吉どん。やい。弥吉、わりゃあ何だな、お糸と役者の乳繰えを嫉妬やっかんで、よんべおりきんとこから出て来る役者を、ここらで待ってばっさりり、えこう、えれえ手の組んだ狂言からくりたくみやがったのう、やいやい、小僧、どうでえ、音を立てろっ。」
召使の主だったもの二人ばかりを手伝わせて、階上階下地下と、草の根分けるような捜索を続けること二時間ばかり、今更ながら舌を巻いたのは、この伯爵の用意周到な絡繰からくりであった。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
それゆえ私が、どんなにか、探偵小説的な詭計からくりを作り、またどんなにか、怒号したにしても、あの音色ねいろだけは、けっして殺害されることはないと信じている。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)