“はづれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
35.7%
尽頭35.7%
7.1%
7.1%
不作7.1%
盡頭7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
道の左には、半間ばかりの熊笹が繁つてゐて、そのはづれからは十丈に近い断崖が、海へ急な角度を成してゐた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
三人は長い廊下を二三度回つて、広い平庭に向いた尽頭はづれの茶がゝつた部屋に案内された。
草いきれ (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
然程さるほどに忠八は岡山の城下はづれなる松原にて澤井佐太夫に別れ何を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
差出し郡奉行其外掛役々かゝりやく/\へは出立の儀申渡す等其混雜こんざつかなへわくが如くなり茲に又九助は引廻しの馬の上にくゝられ既に相良さがらの城下はづれまで引れ來り今刑場けいぢやうのぞまんとする時江戸の方より來りし早打はやうち侍士さむらひ引止ひきとめられ檢使の役人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
挨拶をして、部屋を出て、玄関正面へて、向を見ると、長い廊下のはづれ四角しかくに切れて、ぱつとあかるく、おもてみどりうつあがぐちに、池の女が立つてゐる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
顔をげて、中休なかやすみに、館内を見廻すと、流石さすがに図書館丈あつて静かなものである。しかも人が沢山ゐる。さうして向ふのはづれにゐる人のあたまが黒く見える。眼口めくちは判然しない。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
今年は不作はづれだね、せてゐて、虫が多い、あの雨がさはつたのさ。間、どうだい、君の目的は
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
それをも顧みずに猶進めば、果して町の盡頭はづれとも覺しきあたりの右側に、高く石垣を築きおこしたるいかめしき門構もんがまへの家屋あり。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)