“ばな”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:バナ
語句割合
29.4%
19.1%
10.3%
場馴7.4%
5.9%
5.9%
5.9%
4.4%
4.4%
1.5%
場慣1.5%
桜花1.5%
1.5%
鼻汁1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たゞ何事なにごとはづかしうのみありけるに、しもあさ水仙すいせんつくばな格子門かうしもんそとよりさしきしものありけり、れの仕業しわざるよしけれど
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
寝入りばなと見えて、門をたたけど呼べど叫べど醒めてくれぬ。つい近所にめいの家があるが、臨月近い彼女を驚かすのも面白くない。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
地球ちきゆう自轉じてん其他そのた作用さようで、次第しだいはなばなれになつて今日こんにちのようになつたものとしんじられてゐる。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
場馴ばなれのために試験受けようぢやないかといふ同級生が沢山あつたのでもとより落第のつもりでたわむれに受けて見た。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
僕もと京師けいしの産、先年他国へ参り夜とともに身の上ばなしを致せしが、物語りの続きに、その時は私も、ちゃっちゃむちゃくでござりました、といいたれば
私一向遣りばなしで、もの事を苦にはせんから、虫が知らせたというようなわけではない。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やせこけたほお、高いワシばな、太いまゆ、ギョロリとした目、大きな口、長い白ひげ、モジャモジャのしらが頭……。
魔法人形 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
おもんはこう、水ばなをすすりながら言って、台所へ戻った。これから、彼女も稲をかなければならなかったのだ。
山茶花 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
ひげをそのままの頬のしわで、古手拭をかぶった、影法師のような、穴のばあさんとかいう店で、もう霜枯だから花野は幻になった、水より日向ひなたがたよりらしい、軒につるした坊さんばな
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「まるでおとばなし見たようだ」
二百十日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
場慣ばなれているらしく、始終しじゅうベラベラしゃべった曽我貞一という男、それに反して一語も発しないで
西湖の屍人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
軒堤燈のきぢょうちんがすうっとならんで、つくり桜花ばなや風鈴、さっき出た花車だしはもう駒形こまがたあたりを押していよう。木履ぽっくりの音、物売りの声、たいした人出だ。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
無論むろん千葉ちばさんのはうからさとあるに、おやあの無骨ぶこつさんがとてわらすに、奧樣おくさま苦笑にがわらひして可憐かわいさうに失敗しくじりむかばなしをさぐしたのかとおつしやれば
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
日本ではまだその少し前ごろまで、どの子もいわゆる二本鼻汁ばなを出していた。私どもも、親からやかましくいわれながら、着物の袖口が光っていた。中には氷の張ったようになっているのもあった。
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)