ばな)” の例文
俺はむかしお万のこぼした油をアめて了つた太郎どんの犬さ。其俺の身の上ばなしが聞きたいと。四つ足の俺に咄して聞かせるやうな履歴があるもんか。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
僕もと京師けいしの産、先年他国へ参り夜とともに身の上ばなしを致せしが、物語りの続きに、その時は私も、ちゃっちゃむちゃくでござりました、といいたれば
葛岡のこの長ばなしの終りに一まず、ほっとしながら、ごく大体の上からわたくしが感じていた葛岡対先生、そして、この二人に対してのわたくしの関係が、思いの外
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
相当な時間の長ばなしに、陽は登々と天に上り、春先の庭も一先ひとまず定まった光線に引締められ、すこし硬ばった感じのまゝ日中の光景の第一歩に足を踏み入れかけました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
少し内密ばなしなのですが。
(新字新仮名) / 岡本かの子(著)