“ばなし”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:バナシ
語句割合
42.3%
26.0%
14.4%
9.6%
談話2.9%
1.9%
怪談噺1.0%
相談1.0%
話説1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、顧みて苦笑しながら、局中つぼねじゅうの者を集めて、夜は夜で、得意の「むかしばなし」をせがまれ、盛衰記の一節を、おもしろおかしく物語っていた。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかしこんな高山絶頂の野営中に地震に出逢うとは、一生に再び有る事やら無い事やら、これも後日一つばなしの記念となるであろう。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
田舎の思い出ばなしがいろいろ出た。お庄はべったり体を崩して、いつまでも聴きふけっていた。するうちに疲れたような頭脳あたまだるくなって来た。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
怪談の種類も色々あって、理由のある怪談と、理由のない怪談とにけてみよう、理由のあるというのは、例えば、因縁ばなし、怨霊などという方で。
一寸怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
とあだかも親友に対して身の上談話ばなしをなすがごとく、渠は平気に物語れり。
海城発電 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そのあくる朝、新聞紙は写真入で百合子女史の洋行ばなしを伝へた。
「だが、そんな怪談噺ばなしよりも、僕はいま正真正銘のものを見てきたんだ。それが、ここへ来る終発の渡船だったんだが、ひとりられたらしい男の屍体があってね」
地虫 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
(どうか、)と言う、ひそひそ相談ばなし
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そのほかに矢はり鬼武の作で「自雷也話説ばなし」という作があるというが、わたしはそれを読んだことがない。おそらく自来也が当ったので、又なにか書いたのであろう。
自来也の話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)