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話
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ばなし
ふりがな文庫
“
話
(
ばなし
)” の例文
「きっとそうだよ。ありそうで、なかったり、なおりそうで、なおらないようなものを
昔
(
むかし
)
の
人
(
ひと
)
は、たとえ
話
(
ばなし
)
に
作
(
つく
)
ったのかもしれない。」
草原の夢
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかしこんな高山絶頂の野営中に地震に出逢うとは、一生に再び有る事やら無い事やら、これも後日一つ
話
(
ばなし
)
の記念となるであろう。
本州横断 癇癪徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
ただ
其折
(
そのおり
)
弟橘姫様
(
おとたちばなひめさま
)
御自身
(
ごじしん
)
の
口
(
くち
)
づから
漏
(
もら
)
された
遠
(
とお
)
き
昔
(
むかし
)
の
思
(
おも
)
い
出
(
で
)
話
(
ばなし
)
——これはせめてその
一端
(
いったん
)
なりとここでお
伝
(
つた
)
えして
置
(
お
)
きたいと
存
(
ぞん
)
じます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
○「小声でやってくだせえ、
皆
(
みんな
)
は
虚
(
そら
)
っぺえ
話
(
ばなし
)
で面白くねえ、旦那が武者修行をした時の、
蟒蛇
(
うわばみ
)
を
退治
(
たいじ
)
たとか何とかいう
剛
(
きつ
)
いのを聞きたいね」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
けれども自然に
出
(
で
)
る世間
話
(
ばなし
)
といふよりも、寧ろある問題を回避する
為
(
ため
)
の
世間話
(
せけんばなし
)
だから、両方共に
緊張
(
きんちよう
)
を
腹
(
はら
)
の
底
(
そこ
)
に
感
(
かん
)
じてゐた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
何
(
なに
)
をいってるんだ。これがおめえ、こそこそ
話
(
ばなし
)
にしてられるかい。おいらァ
誰
(
だれ
)
が好きだといって、
浜村屋
(
はまむらや
)
の
太夫
(
たゆう
)
くれえ、
好
(
す
)
きな
役者衆
(
やくしゃしゅう
)
はねえんだよ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
田舎沙門
(
いなかしゃもん
)
とはちがい、なかなか博識で、
北京
(
ほっけい
)
の都会
話
(
ばなし
)
もゆたかだったから、宋江と呉用とは、
茶炉
(
ちゃろ
)
に茶を煮ては、よくこの和尚と、
風談
(
ふうだん
)
を興じ合っていた。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ベンヺ
其
(
その
)
風
(
かぜ
)
に
似
(
に
)
た
浮
(
うか
)
れ
話
(
ばなし
)
に、
大分
(
だいぶん
)
の
時
(
とき
)
が
潰
(
つぶ
)
れた。ようせぬと、
夜會
(
やくわい
)
が
果
(
は
)
てゝ、
時後
(
ときおく
)
れになってしまはう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
も一ツの
甕
(
かめ
)
の
朱
(
しゅ
)
の方だって、手を
押
(
おッ
)
つけりゃ血になるだ、なぞと、ひそひそ
話
(
ばなし
)
を
遣
(
や
)
るのでござって
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
今だに
一
(
ひと
)
つ
話
(
ばなし
)
に
残
(
のこ
)
つて
居
(
ゐ
)
るのは、
此際
(
このさい
)
の事です、
何
(
なん
)
でも雑誌を売らなければ
可
(
い
)
かんと
云
(
い
)
ふので、
発行日
(
はつかうび
)
には
石橋
(
いしばし
)
も
私
(
わたし
)
も
鞄
(
かばん
)
の中へ
何十部
(
なんじふぶ
)
と
詰
(
つ
)
め
込
(
こ
)
んで、
而
(
さう
)
して学校へ出る
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
今、実は、あの人の、身の上
話
(
ばなし
)
つていふのを聴かされたんですの。あなた、お聴きになつた?
顔
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
湯殿口や前二階で、ひそひそ
話
(
ばなし
)
をしている二人の姿が、妹達の目にも立つようになって来た。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
ある
時
(
とき
)
、けだものたちが、大ぜい
森
(
もり
)
の中に
集
(
あつ
)
まって、めいめいかってなじまん
話
(
ばなし
)
をはじめました。するとみんなの
話
(
はなし
)
を
聞
(
き
)
いていた
獅子
(
しし
)
が、さもさもうるさいというような
顔
(
かお
)
をして
物のいわれ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
その頃の英語の教科書で習つたこの感傷的な
喩
(
たと
)
へ
話
(
ばなし
)
は、和作の心に適切だつた。
朧夜
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
「そりゃ、前者は芸術品で、後者は通俗も通俗、幼稚なお
伽
(
とぎ
)
話
(
ばなし
)
じゃないか」
光と風と夢
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
その時、私は蔵の二階から、ひそひそ
話
(
ばなし
)
の声を、それも男女二人の
話声
(
はなしごえ
)
を、洩れ聞いたのでございました。男の声はいうまでもなく門野のでしたが、相手の女は一体全体何者でございましょうか。
人でなしの恋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
シガー(たばこ)とシュガー(さとう)をまちがえて、たばこを
買
(
か
)
いにやったら、さとうを
買
(
か
)
ってきたというような、わらい
話
(
ばなし
)
のようなしくじりもありましたが、もっとけっさくもうまれました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
そこで、
王子
(
おうじ
)
は、じぶんの
身
(
み
)
の
上
(
うえ
)
話
(
ばなし
)
をしました。
カエルの王さま:または鉄のハインリッヒ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
うわさ
話
(
ばなし
)
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
おいらの
前
(
まえ
)
じゃ、
肌
(
はだ
)
まで
見
(
み
)
せて、
絵
(
え
)
を
写
(
うつ
)
させるお
前
(
まえ
)
じゃないか、
相手
(
あいて
)
が
誰
(
だれ
)
であろうと、ここで
一時
(
いっとき
)
、茶のみ
話
(
ばなし
)
をするだけだ。
心持
(
こころも
)
よく
会
(
あ
)
ってやるがいいわな
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
真面目な顔をして嘘ばっかり
吐
(
つ
)
いてる、
皆
(
みん
)
な
嘘
(
そら
)
っぺい
話
(
ばなし
)
でいけねえ、
己
(
おれ
)
のは本当だ、此の
中
(
うち
)
に聞いた人もあるだろう、
何
(
なん
)
の話さ、大変だな、己ア江戸の者だ
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
代助はさうさと笑つたが、此方面にはあまり興味がないのみならず、
今日
(
けふ
)
は
平生
(
いつも
)
の様に普通の世間
話
(
ばなし
)
をする気でないので、社会主義の事はそれなりにして置いた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
二人
(
ふたり
)
は、そこでこんな
立
(
た
)
ち
話
(
ばなし
)
をしました。たがいに、
頭
(
あたま
)
を
上
(
あ
)
げて、あたりの
景色
(
けしき
)
をながめました。
毎日
(
まいにち
)
見
(
み
)
ている
景色
(
けしき
)
でも、
新
(
あたら
)
しい
感
(
かん
)
じを
見
(
み
)
る
度
(
たび
)
に
心
(
こころ
)
に
与
(
あた
)
えるものです。
野ばら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ここで
一
(
ひと
)
つ
変
(
かわ
)
っているのは、
私達
(
わたくしたち
)
が
殆
(
ほと
)
んど
少
(
すこ
)
しも
現世時代
(
げんせじだい
)
の
思
(
おも
)
い
出
(
で
)
話
(
ばなし
)
をしなかったことで、
若
(
も
)
しひょっとそれを
行
(
や
)
ろうとすると、
何
(
なに
)
やら
口
(
くち
)
が
填
(
つま
)
って
了
(
しま
)
うように
感
(
かん
)
じられるのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
小庭
(
こには
)
を
隔
(
へだ
)
てた
奧座敷
(
おくざしき
)
で
男女
(
なんによ
)
打交
(
うちまじ
)
りのひそ/\
話
(
ばなし
)
、
本所
(
ほんじよ
)
も、あの
餘
(
あんま
)
り
奧
(
おく
)
の
方
(
はう
)
ぢやあ
私
(
わたし
)
厭
(
いや
)
アよ、と
若
(
わか
)
い
聲
(
こゑ
)
の
媚
(
なま
)
めかしさ。
旦那
(
だんな
)
業平橋
(
なりひらばし
)
の
邊
(
あたり
)
が
可
(
よ
)
うございますよ。おほゝ、と
老
(
ふ
)
けた
聲
(
こゑ
)
の
恐
(
おそろ
)
しさ。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
白
(
しろ
)
い
服
(
ふく
)
を
着
(
き
)
た
兵隊
(
へいたい
)
さんはベッドの
上
(
うえ
)
へ
横
(
よこ
)
になっているもの、あるいは、
腰
(
こし
)
をかけているもの、また、すわっているもの、また、
松葉
(
まつば
)
づえを
抱
(
かか
)
えて
立
(
た
)
ち
話
(
ばなし
)
をしているもの
少女と老兵士
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
三四郎にも
馬鹿気
(
ばかげ
)
てゐる所が頗る
可笑
(
おか
)
しいんだが、
母
(
はゝ
)
の
言
(
いひ
)
条が、全く事実を離れた作り
話
(
ばなし
)
でないのだから、
其所
(
そこ
)
に気が付いた時には、成程軽卒な事をして
悪
(
わる
)
かつたと少しく後悔した。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
勿論
(
もちろん
)
叱言
(
こゞと
)
を
言
(
い
)
つたつて、
蛙
(
かへる
)
の
方
(
はう
)
ではお
約束
(
やくそく
)
の(
面
(
つら
)
へ
水
(
みづ
)
)だらうけれど、
仕事
(
しごと
)
をして
居
(
ゐ
)
る
時
(
とき
)
の
一寸
(
ちよつと
)
合方
(
あひかた
)
にあつても
可
(
よ
)
し、
唄
(
うた
)
に……「
池
(
いけ
)
の
蛙
(
かへる
)
のひそ/\
話
(
ばなし
)
、
聞
(
き
)
いて
寢
(
ね
)
る
夜
(
よ
)
の……」と
言
(
い
)
ふ
寸法
(
すんぱふ
)
も
惡
(
わる
)
くない。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
番新「なにを智慧エ附けるんだよ、長次はんコソ/\
話
(
ばなし
)
などをして」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
卓上の談話は
重
(
おも
)
に平凡な世間
話
(
ばなし
)
であつた。
始
(
はじめ
)
のうちは、それさへ
余
(
あま
)
り興味が
乗
(
の
)
らない様に見えた。
父
(
ちゝ
)
は
斯
(
か
)
う云ふ場合には、よく自分の
好
(
す
)
きな書画骨董の
話
(
はなし
)
を持ち
出
(
だ
)
すのを
常
(
つね
)
としてゐた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
このときの、アカギタニタニタニがいつまでもお
家
(
うち
)
の
笑
(
わら
)
い
話
(
ばなし
)
の
種
(
たね
)
となりました。
古いはさみ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と、
煙突
(
えんとつ
)
は、
太陽
(
たいよう
)
に、
身
(
み
)
の
上
(
うえ
)
話
(
ばなし
)
をした
後
(
あと
)
で、
頼
(
たの
)
みました。
煙突と柳
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“話”の意味
《名詞》
(はなし)ものを言うこと。
(はなし)要件。相談事。
(出典:Wiktionary)
話
常用漢字
小2
部首:⾔
13画
“話”を含む語句
閑話休題
会話
話柄
談話
世話
噂話
茶話
揷話
話声
昔話
対話
笑話
話頭
挿話
逸話
話題
插話
寓話
話合
夜話
...