自来也の話じらいやのはなし
自来也も芝居や草双紙でおなじみの深いものである。わたしも「喜劇自来也」をかいた。自来也は我来也で、その話は宋の沈俶の「諧史」に載せてある。 京城に一人の兇賊が徘徊した。かれは人家で賊を働いて、その立去るときには必ず白粉を以て我来也の三字を門 …