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可悩
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なやま
ふりがな文庫
“
可悩
(
なやま
)” の例文
可悩
(
なやま
)
しげなる姿の月に照され、風に吹れて、あはれ消えもしぬべく立ち迷へるに、
淼々
(
びようびよう
)
たる海の
端
(
はし
)
の白く
頽
(
くづ
)
れて波と打寄せたる、
艶
(
えん
)
に
哀
(
あはれ
)
を尽せる
風情
(
ふぜい
)
に、貫一は
憤
(
いかり
)
をも恨をも忘れて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
驚きに驚かされし静緒は何事とも
弁
(
わきま
)
へねど、
推
(
すい
)
すべきほどには推して、事の秘密なるを思へば、
賓
(
まらうど
)
の顔色のさしも常ならず変りて
可悩
(
なやま
)
しげなるを、問出でんも
可
(
よし
)
や
否
(
あし
)
やを
料
(
はか
)
りかねて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
控へたりし人の出でざるはあらざらんやうに、
往来
(
ゆきき
)
の常より
頻
(
しきり
)
なる午前十一時といふ頃、
屈
(
かが
)
み勝に疲れたる車夫は、泥の
粉衣
(
ころも
)
掛けたる車輪を
可悩
(
なやま
)
しげに
転
(
まろば
)
して、
黒綾
(
くろあや
)
の
吾妻
(
あづま
)
コオト着て
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
可
常用漢字
小5
部首:⼝
5画
悩
常用漢字
中学
部首:⼼
10画
“可”で始まる語句
可
可笑
可愛
可憐
可哀
可恐
可厭
可怪
可成
可惜