“推移”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おしうつ35.0%
すいい35.0%
すゐい10.0%
うつ5.0%
うつり5.0%
うつりかはり5.0%
うつりかわり5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時雄は時代の推移ったのを今更のように感じた。当世の女学生気質のいかに自分等の恋した時代の処女気質と異っているかを思った。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
過渡期の時代はあまり長くはなかった。糟谷眼前咫尺光景にうつつをぬかしているまに、背後の時代はようしゃなく推移しておった。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
鬼怒川西岸にもうして推移した。ひあるものもいものもしく耒耟つていた。勘次一人である。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ただ闇雲に、外面如菩薩の、噉肉外道の、自力絶対のと、社会が変っても、人心や生活様式推移っても、後生大事に旧学にりついているのは、俗にいう、馬鹿の一つ覚えと申すもので……。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私共が引越当年生れた赤ン坊が、もう十七になるのです。赤ン坊が青春男女になり、青年が一人前になり、男女ざかりが初老になり、老人が順繰り土の中に入るも自然の推移です。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
綺羅を鏤めた美しい夜の横顔、或はサロメ女王の驕奢を尽した踊の手さばきよりも却て染々とした歎息の推移を感ぜしめる。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
季節推移は、やがてとなり、さえちらちらりはじめました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)