ひど)” の例文
イヤうにもうにもじつ華族くわぞくのお医者いしやなどかゝるべきものではない、無闇むやみにアノ小さな柊揆さいづちでコツコツ胸をたゝいたりなんかして加之おまけひどい薬をましたもんだから、昨夜ゆうべうも七十六たびかはやかよつたよ。
華族のお医者 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「また寝そべつたか、困るだなア、われ、余りひど虐使こきつかふでねえか」
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
「どんなです、新聞には余程ひどいやうに出てゐましたが」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「こりゃひどい!」と眉をひそめて四辺あたりみまわせり。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「それは好くない。ひどく痛みでもするかな」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)