“はなはだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハナハダ
語句割合
甚92.8%
太甚2.9%
酷1.4%
太1.4%
劇0.5%
病0.5%
夥0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女の見た男は非常に疲れていたし又甚(はなはだ)しい苛苛した表情で、何か荐(しき)りに考え詰めているような鬱陶しい歩みをつづけていたのである。
香爐を盗む (新字新仮名) / 室生犀星(著)
しかも其の因縁(いんえん)の糾纏錯雑(きゅうてんさくざつ)して、果報の惨苦悲酸なる、而して其の影響の、或(あるい)は刻毒(こくどく)なる、或は杳渺(ようびょう)たる、奇も亦(また)太甚(はなはだ)しというべし。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その天資、慷慨(こうがい)にして愛国の至情に富む、何ぞその相肖(に)たるの酷(はなはだ)しき。而(しこう)してその文章を擲(なげう)ち去りて、殉国(じゅんこく)靖難(せいなん)の業につきたるが如き、二者ともにその轍(てつ)を同じうせり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
うち見た処如何にも質素で柱なども太(はなはだ)しく奢った点は更に見えない、これが天下の大将軍の城内の御殿かと疑われるほどだ、史料建築としてはもう一吟味して見なければならないが
武州喜多院 (新字新仮名) / 中里介山(著)
一〇伴(ともな)ひに後(おく)れしよしにて一宿(ひとよ)を求めらるるに、一一士家(しか)の風(ふう)ありて卑(いや)しからぬと見しままに、逗(とど)めまゐらせしに、其の夜一二邪熱(じやねつ)劇(はなはだ)しく、起臥(おきふし)も自(みづか)らはまかせられぬを
不孝の罪これより劇(はなはだ)しきはあらじ。
「子疾(やまい)病(はなはだ)し」の章と並べているのも変であるし、顔淵の語にも痛切に響くものがない。用心して読むべき個所と思われる。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
子、疾(やまい)病(はなはだ)し。子路(葬るに大夫の礼を備えんと欲し)門人を臣たらしむ。病間(ひま)あるとき、曰く、久しいかな、由の詐(いつわ)りを行なえる。臣なきに臣有る為(まね)して吾(われ)誰をか欺かん。天を欺かんか。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
原文の方はどうか分らぬが、写しの方は誤字誤文が夥(はなはだ)しく、振(ふ)り仮名(がな)等にも覚束(おぼつか)ない所が多々あって、到底(とうてい)正式の教養ある者の筆に成ったとは信ぜられない。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)