ドラマ)” の例文
また「ドラマ」と云ふ言葉についても、同様の語原学的詮索から出発して、偏狭な理論を立て鑑賞上の錯誤を導くことが往々あるのであります。
演劇一般講話 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
しかし、この奇異ふしぎな一団を見れば、誰しも、一場の陰惨なドラマを、頭の中でまとめあげるのであろう。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
小説以上に仕組んで語るものもあれば、口さきでドラマにつくりあげて説明するものもある。いずれも揣摩臆測しまおくそくのかぎりをつくしてこの問題は長いこと社会の興味を呼んだ。
芳川鎌子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
ドラマ」といふ語が、「活動」又は「動作」を意味する語から出てゐるといふ事実は希臘語の知識さへあればわかることです。
演劇一般講話 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
そこで、この内面的の「ドラマ」であるが、前にも述べた通り、『海彦山彦』『女中の病気』程度の「ドラマ」なら、特に之を「劇的境遇」と呼ぶ必要はあるまい。
『同志の人々』 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
作者は、つまり、外面的の「ドラマ」から内面的の「劇」へ足を踏み込んだと云へる。
『同志の人々』 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
ドラマ」といふ言葉の有つ内容も、実は此処から出発して考へなければならない。
演劇一般講話 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)