しもと)” の例文
だが人民は苛斂誅求かれんちゅうきゅう、新しい主人のしもとの下に、営々刻苦しなければならない。……諸侯は乱世の華だという! そうであろう、そうであろう。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
裸体にされた幾組の男女が、かしこの岩石の上、こなたの熱泉のほとりに引据ひきすえられている。牛頭馬頭ごずめずに似た獄卒ごくそつが、かれ等に苛責かしゃくしもとを加えている。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
しひたげの罪のしもとはさもあらばあれ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
(どうともしてあの人にお逢いして、あの人の憎み、あの人の怨み、あの人の怒りのしもとを受けたい。……どんなにしてもわたしは謝罪したい。……お許しがなければ殺されたい)
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)