“引据”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひきす78.9%
ひきすゑ5.3%
ひきすう5.3%
ひきすえ5.3%
ひっす5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
姉上はそでもてわれをかばひながら顔を赤うしてげ入りたまひつ。人目なきところにわれを引据ひきすゑつと見るまに取つてせて、打ちたまひぬ。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
これあるより早速彦三郎を呼出されしに細引ほそびきにてしばりまゝ白洲へ引据ひきすゑたり時に越前守殿此體このていを見られ是は何か仔細しさいありはやくも察せられしかばしづかに詞をはつし如何に彦三郎其方が父彦兵衞事去冬人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
貫一かんいつさん」とひ寄らんとするを、薄色魚子うすいろななこの羽織着て、夜会結やかいむすびたる後姿うしろすがたの女はをどかかつて引据ひきすうれば
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「あア/\うも警察のお手がく行届き、うしても逃れぬ事が出来ぬとしったら、決して悪事は働かぬ所だッたのに」とはある罪人がおのれの悪事露見して判事の前に引据ひきすえられし時の懺悔ざんげの言葉なりとかや
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
引据ひっすえるようにおさえて云った。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)